北の空から~アトピー湯治留学 豊富温泉へ移住

アトピーの息子と北海道の北の端の豊富温泉に湯治留学するまでの出来事とそこでの日々を綴ります。

豊富温泉~その後の経過

三日目は、ふれあいセンターが正常化し、こちらに通い始めた。

 

ふれあいセンターでは受付で入館証を貰えば、大人510円、子供250円で1日何回でも入れる。

8枚綴の回数券を貰えば、大人3570円、子供(小学生)1750円で、

ちょっとお得。

 

湯治湯と一般湯に分かれていて、

地元の人は湯治湯を「薬湯」なんて呼ぶ人もいるけれど、

成分はどちらも一緒で温度が違うだけだそうだ。

湯治客が長時間入りやすいように、湯治湯の方を少しぬる目にしているという。

 

朝8時半から夜9時まで入浴可能だが、夜は8時半までに入館することが必要。

また、朝10時位までは湯治湯の湯船は特に油が濃くなっていて、

文字通りドロドロ。

濃いお湯に入りたい人はこの時間までに行き、

余り濃すぎない方が良い人はこの時間を避けた方が良い。

 

この日から、お昼に1回、夕方に1回に回数を増やした。

夜の修羅場は少しずつ収まって行ったが、相変わらず日中は

湯治と部屋で食事を摂る以外は、コンコンと眠り続けた。

 

そして1週間程立った頃、気のせいか顔に艶が感じられるようになり、

ガサガサだった唇のかさぶたが取れてきた。

 

掻きむしってザラザラだった背中の皮膚の表面が突っ張ったようになり、

もしかしてこれがかさぶたになり、剥がれたら、正常な皮膚が現れるのでは?

というかすかな予感。

 

いつの間にか、夜もまとめて睡眠が取れるようになっていた。

 

しかしまだ皮膚がすぐに乾燥してしまい、そうすると強い痒みが襲うらしく、

この頃は、殆どの時間をふれあいセンターで過ごして、痒くなる度毎に

一日に何回もお湯に浸かっていた。

短い時間を何回も繰り返し入っては、大広間で休む。

その繰り返し。

本人が言うには、温泉に入るのは相当疲れるらしく、

少し運動しようと誘っても、とても無理と言う。

そんな状態が、また1週間程過ぎたと思う。