北の空から~アトピー湯治留学 豊富温泉へ移住

アトピーの息子と北海道の北の端の豊富温泉に湯治留学するまでの出来事とそこでの日々を綴ります。

冬休みの湯治

 

 北海道の冬は乾燥するから、

アトピーが悪化するかも・・・

と言われていて、ちょっと心配していました。

いくつかの不安要因として、

湯治のバスは、教育委員会のスクールバスに

便乗する形で送迎していただいているので、

冬休みにはスクールバスが動かないので

温泉までの足をどうするか?

また、年末年始はふれあいセンター自体が休みになってしまうので

その間どうするか?

一般のバスで移動するとしても

バス自体が止まってしまうことがあるので

悪化していたタイミングでバスが動いていなかったらどうするか?

など・・・。

 

場合によっては、悪化するようなら、

その間だけ湯の花荘に宿泊して温泉に通う必要があるのか?

(住居費は二重になるけれど・・・。)

とも考えて、警戒していました。

湯の花荘からなら、ふれあいセンターまで、

よっぽどの吹雪でないかぎり歩けるでしょうから、

バスが停まることを心配しなくてもいいし、

仮に状態が酷くなった時に

時間を気にせず、(夜中を除いて)

温泉に入れるし。

それほど、再び悪化することを警戒していました。

 

結果的には、冬休み期間も、

教育委員会が休みの日以外は車を出して下さることになり、

ふれあいセンターは大晦日の日は早めに休館するものの

年明けは2日から始まるということで、

町営住宅で過ごすことにし、

彼のアトピーの状態は心配した程には悪化せずに済みました。

 

年明けから始まったスキー授業も、

小さい頃からスキーに慣れ親しんだ子達の中に入り、

まるっきり初心者の彼が足を引っ張るのでは無いかと

心配していましたが、

冬休みに設けられていた初心者用のクラスで

小さい子たちに混じり、

取り敢えずリフトに乗れるようにと

同級生のお母さんが、とても親切に指導して下さり、

もっと練習したい!と、

スキーを楽しむことが出来ました。

 

ただ、大変だったのは、土日。

教育委員会のバスは平日しか来ないので、

土日は普通の路線バスで通わなくてはなりません。

休日はバスが4便しか無いので乗り遅れたら大変。

11時50分のバスに乗り、

17じ27分のバスで帰る。それが最終バス。

はじめは一緒に通っていましたが、

二人で行くとバス代だけで1日1000円程掛かってしまう。

なので途中からは彼1人で温泉に通い、

私は行き帰りバス停まで送り迎えをしていました。

早めに着いてバスを待つ。

風が強い横殴りの雪の日は

バス停から家までの距離が、延々と遠くに

感じて顔に当たる雪が痛い。

北海道では、シバレルって言うんだよ。

と教えられた。

車道も歩道も雪が平らに降り積もって、

どこが歩道なのか見分けがつかない。

時々うっかり足を踏み入れた場所が意外に雪が深くて

ズッポリ足が埋まってしまうことも。

周り中、どこを見ても雪だらけ・・・。

木々に降り積もった雪は、まるでクリスマスツリー。

一刻も早く家に帰って温まりたい・・・。

二人で家路を急ぐ。

 

家に着いて真っ先にストーブを点けて・・・。

一息。

この瞬間て、とてもホッとする。

辛かった後、大変だった後、

それが大変なら大変だった程、

この瞬間に幸せを感じるから、

これもきっと

いい思い出になるんだと思う。