北の空から~アトピー湯治留学 豊富温泉へ移住

アトピーの息子と北海道の北の端の豊富温泉に湯治留学するまでの出来事とそこでの日々を綴ります。

豊富に病院が欲しい・・・!稚内は遠い~

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豊かな自然に恵まれた、ここ豊富の町。

住んでいる人達の殆どが知り合いのような町。

スーパーの品揃えが・・・、

なんて愚痴っているけれど、

一番不便なのは、病院の問題だと思う。

 

町には町営の診療所が一つ。

以前には診療所という扱いではなく、

病院としての機能があったとのことですが、

今は内科の先生と外科の先生がいらっしゃり、

簡単な処方はしていただけるようですが、

基本的には、稚内の病院まで行かなくてはなりません。

 

先日、こちらに来ている長男を

病院まで連れて行かなくてはならなくなりました。

 

稚内まで40キロ。

車があれば1時間弱で行けるけれど、

私は電車で行くしかありません。

病院に間に合うためには、

朝7時18分の電車に乗るしかなく、

帰りは18時8分の電車が出るまで待たなくてはなりません。

13時5分の後は、17時50分か18時8分しかないので、

13時5分に間に合わなければ、夕方まで待つしかなく、

17時50分は特急料金がかかるので、

僅かな差なら18時8分で帰ろう、と考えたのです。

二人分の交通費は往復で3,720円。

特急料金片道1,240円。

 

重病であれば、交通費云々言っている場合ではないと思いますが、

長男の場合、手の甲に出来たイボが痒くて気になると言うので、

豊富の診療所に言った所、

恐らくウイルス性のもので、

液体窒素で焼くか切り取るかだと言うのですが、

見てくださったドクターが外科の先生で

皮膚科の専門ではなかったためか、

一度稚内の市立病院へ行って、

診療方法を指示してもらえればそのとおりの

処置は出来ると言われたのです。

たかがイボで・・・とも思いましたが、

もし潰れれば周りに感染する・・・・と言われ

今、アトピーの状態が良くない次男に

万が一感染ってしまうのは困ると思い、

稚内まで行くことにしました。

 

東京であれば、皮膚科にしても

歯科医にしても、すぐ身近にあり

気軽に行くことが出来るけれど、

ここでは何かにつけ稚内まで行かなくてはならないので

一日ががりです。

それでも今回のように、

本人が歩けるような状態の時ならまだしも、

歩けないほどの状態のときには

稚内の病院まで、どうやって連れて行こう・・・と

はらはらしてしまいます。

小学校では、今年の冬には嘔吐下痢が流行ったと聞きました。

出来るだけ感染しないで・・・と祈るばかり・・・。

 

話が飛んでしまいましたが、

結局長男は、診療所の先生の見立て通り

ウイルスせいのイボということで

液体窒素で焼く治療を、豊富の診療所ですることに

なりました。

稚内の市立病院の先生がその旨の指示を書いて下さった

手紙をもらい、予定通り18時8分の電車で帰ろうと

駅で待っていました。

すると・・・。

17時前頃にアナウンスが聞こえてきました。

この後出発予定の札幌行きは大幅に遅延の予定。

遅延って、どれくらい?

慌てて駅員さんに聞きに行くと、

少なくても2時間以上。

それも動くかどうかも分からないから、

場合によってはこのまま運休。

え・・・!

次男はいつも通り湯治に行っていて、

7時には帰ってくる。

それまでには帰れないからと、鍵を持たせていたけど

私達が2時間も帰って来なかったら心配するだろうし、

一日帰らなかったら不安でたまらないだろう。

 

電車を待っていた他の旅行客達も騒ぎはじめた。

札幌に着くのが2時間も遅れてしまったら

その後札幌からの電車が無くなってしまう・・・。

外国からの旅行者は、少し遅れて慌て出した。

日本語のアナウンスの時点では何が起きたか分からなかったが、

周りの慌てた様子から異変に気づいたのだろう。

 

それにしても、電車が不通の理由は、旭川近くの駅が

土砂降りのため電車の運行の安全が確保出来ないからと言う。

稚内ではその日、私がここに来て以来めったに無い程の

快晴だったのに・・・。

 

そう言えば、この辺りでは、

鹿が線路の上で座り込んでしまい、

電車が遅れることはよくあるらしい。

 

冬場は雪が吹雪けば、何日も運休していた。

 

だけど今は夏なのに・・・。

 

札幌から今日の便で飛行機に乗る予定だった人もいるだろうに・・・。

 

暫く待って様子をみてみたけれど、

動く気配はなく・・・

 

どうしよう・・・。

 

申し訳ない、と思いつつ、

知り合いの方にお願いしてみた。

稚内まで迎えに来て貰えませんか?

稚内ですか・・・?

いきなりの電話に絶句しつつ・・・

それでも駆けつけて下さいました。

 

頭が上がりません・・・。

稚内は遠いです・・・。