北の空から~アトピー湯治留学 豊富温泉へ移住

アトピーの息子と北海道の北の端の豊富温泉に湯治留学するまでの出来事とそこでの日々を綴ります。

~そして豊富温泉へ

 

 

夜中中痒さで狂ったように泣き叫びながら転げ回り、殆ど熟睡出来ない日々。

朝方ぐったりして、やっとうとうとし始める。

無理に起こして学校に行かせても、貧血で倒れたり微熱を出して学校から

呼び出されたり。

小学校も休みがちになり、母子で途方に暮れていた次男5年生の夏、

「豊富温泉、行ってみようか?」

と言うと、ぜひ行きたいという次男。

 

行き方は?

費用は?

宿は取れるの?

湯治場ってどんなとこ?

効果が出るにはどれ位滞在すればいいの?

 

ネットで必死に調べた。

 

最低でも1ヶ月、滞在するとすれば、付添の私と二人分のホテルの滞在費だけでも

50万円近く掛かってしまう。

しかもちょうど夏休みの真っ只中、ホテル代も高い上、予約すら取れそうもない。

飛行機代とバス代その他で、交通費は一人分でも10万以上。

北海道の北の外れ、電車とバスと飛行機の乗り継ぎで、果たして一日で行き着けるの?

 

まず、宿を予約した。

豊富温泉には、数件のホテルと旅館、シェアハウスなどがあり、安く滞在するには

湯快宿という町営の自炊型滞在施設もあるが、ここは数ヶ月前から予約が埋まるほどの人気で、いきなり夏休みに利用できるなんて無理。

費用を出来るだけ抑えたいと希望していた私が選んだのは、豊富温泉の端っこにある

湯の花荘という、自炊型の施設だった。

湯の花荘に問い合わせると、8月15日から1ヶ月の予約が可能だという。

費用は子供と二人で諸経費込み7万円ほど。(格安だが・・・。)

問い合わせたのは7月半ばだったと思う。

ちょうどお盆の時期で、飛行機代は高い。けれどもうそんなことは気にしてはいられなかった。

 

 

次に交通手段。

私は1人で飛行機に乗ったことがなかった。しかもアトピーの状態が悪化して、

絶えず体を擦り続けなくてはならない息子と二人。

搭乗手続きなどで戸惑うことを考慮すると、乗り継ぎの時間は余裕を持って計画を立てたかった。

札幌から豊富への交通手段はどうしよう?

はじめは鉄道での移動を考えたが、鉄道の本数が余りない上に乗り継ぎの接続も良くない。

調べた末に一番良いのは札幌から豊富温泉までの長距離バス、はぼろ号を利用することだった。

5時間の長距離。午後1時札幌発のはぼろごうに乗っても、温泉に着くのは6時だ。

 朝5時頃に家を出、7時頃に羽田着。8時台の飛行機で10時前後に新千歳空港着。

羽田から新千歳はトラブルが無ければ1時間半。

新千歳から札幌までは約1時間。札幌に11時台に着けば、昼食を取って1時の

バスに乗れる。

 

 

 そそっかしい私が、果たしてたどり着けるだろうか?

ドキドキの旅のはじまり・・・。