北の空から~アトピー湯治留学 豊富温泉へ移住

アトピーの息子と北海道の北の端の豊富温泉に湯治留学するまでの出来事とそこでの日々を綴ります。

~豊富温泉初日①

 

 

2018年8月15日。

朝5時に家を出発。

最低限の身の回りの物と、次男の酔い止めと、念のための保湿剤と痒み止の

オイラックスメンソレータムをリュックに詰めて。

着替えや簡単な自炊用の食材は、予めゆうパックで宿に郵送してあった。

体調の悪い次男を心配して、長男が羽田まで付き添ってくれた。

電車を3つ乗り換えて羽田へ。

手荷物検査場で長男と別れ、いよいよ東京を離れる。

次男に取ってははじめてのフライト。

長い滑走を経て、飛行機が離陸した。

眼下に広がる海が遠ざかって行く。

田畑や山を超え、未知の世界へ。

 

途中、アテンダントの方が、ジュースはいりませんか?と回ってきた。

何か頼んだら?と勧めたが、要らない!ときっぱり辞退する次男。

サービスだからお金はかからないんだと、後から知って

「それなら頼めば良かったな・・・」と。

湯治のための費用が馬鹿にならないこと・・・つい愚痴ってしまっていたから、

子供心に心配していたんだね?

そこまで心配しなくても・・・大丈夫!だと思いたい。

 

新千歳から札幌まで何とか順調に着いたものの、疲れもあってか、次男が体中痒がるので、荷物をかかえながらも、歩きながら体を擦ったり抓ったり・・・。

バス停に着いても、次男から離れられない。

温泉までの切符を買ってこなくてはならないので、大泣きする次男をベンチで待たせて、大急ぎで切符を買って戻ると、見知らぬ婦人が次男の体を擦ってくれているではないか!

「あまりに辛そうだったから・・・。」と。

北海道の人は何て暖かいのだろう・・・。

私達とは反対方向、函館に帰るというその女性は、

「きっと温泉で良くなるよ。」と、励ましてくれて、

私達のバスが出発すると、ずっと手をふって見送ってくれた。