北の空から~アトピー湯治留学 豊富温泉へ移住

アトピーの息子と北海道の北の端の豊富温泉に湯治留学するまでの出来事とそこでの日々を綴ります。

真っ白な世界で、、、

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    先週の水曜日に、いきなり右目が見えなくなって・・・

現在は1ヶ月の休暇の最中。

 一週間と少しが過ぎて、真っ白だった視界は、少しずつ薄っすらと

靄の向こうの世界を写すようになって来たけど・・・。

 最初に出血していたのは左目。

その治療中に網膜が裂けた右目。

数日はほとんど物が見えず、部屋でぼんやりしていることしか出来なかった。

 目を開けると、真っ白な靄が見える・・・。

見えない、という現実を叩きつけられるから、

目を閉じて過ごす。

 大好きな本も読めない、スマホでニュースを見ることも出来ない、

片付けも、料理も・・・目を使うことばかりだ・・・。

 

 しばらく前から、目の不調は続いていて、

周りの景色は歪んでいて、物を見ることは辛くなっていた。

ちゃんと見ようとすると気持ちが悪くなる。

こんなふうにしか見えない目なら、

いっそ見えないほうが気持ちが悪くならなくていい・・・

なんて思っていたけど、、、

全然見えない、という世界は、

そんな生易しいものではなかった・・・。

 完全に失明してしまったら、

仕事ができないどころか、

どうやって料理を作ってあげるの?

どうやって掃除をするの?

どうやって買い物するの?

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 疲れているけど、気力で頑張るとか、

そんなレベルの話ではなく、

自分の力でどんなに頑張っても、見えないものは見えない・・・。

 

 全盲でも、料理したり、掃除したりできるとか、

子育てしている人もいるとか・・・

たまに聞いたりもするけれど、

どうやって・・・?

 わずかでも視力が残れば、

自力で出来ることを増やしていくことは出来るかもしれない。

けれど、もし、全然見えなくなってしまったら・・・?

 

 私の存在が、

子供の負担にしかならなくなったとしたら・・・

私は消えてしまいたい。

 けれど、我が子が、一人きりでは超えられそうもない

辛い出来事に出会ったときには、

せめて側で励ましてあげたいから・・・

 

 もしも私の目が見えなくなったら、

体を持たない、意識だけの存在になって、

次男を見守り続けられたら良いのに・・・

なんて、

真っ白な世界の中で考えていた。