北の空から~アトピー湯治留学 豊富温泉へ移住

アトピーの息子と北海道の北の端の豊富温泉に湯治留学するまでの出来事とそこでの日々を綴ります。

コタローは一人暮らし~読むと涙が止まらない

f:id:houzukix:20200730133739j:image

 

  私と次男のお気に入りの漫画です。

普段、本を読まない長男ですら、1巻目を読んだら、最新刊まで

一気に読みました。

 お気に入り・・・というと、ちょっと語弊があるかな・・・?

だって、単純なハッピーエンドにはならないお話だから・・・。

切なくて、悲しくて、やりきれなくて・・・

だけど、心の奥にほんのりと温かいものが灯るような・・・・

 設定自体は、奇想天外でありえないのだけれど、

一つ一つのエピソードの中には、

現実の世界とも通じる真実も隠れていると感じます。

 コタローの、一見無機質にも見える目の表情が、

実はコタローの感情を、とても豊かに現している・・・。

 

 もし、興味を持って頂けたら、

是非読んでみて欲しいから、詳細は書きません。

 謎の幼稚園児が、アパートで一人暮らしを始める物語ですが、

それを見守るワケアリの大人たちの目が、

とても温かいのです。

 

 昨今、児童虐待のニュースが取り上げられては、

児相の権限を強化すべきとか、

親を厳罰に処すべきとか、

誰かを非難することで解決が図れるかのような意見ばかりで、

複雑な思いを抱えていました。

 誰かを非難するだけで、本当に世の中は住みやすくなるのだろうか?

児相を非難すれば、非難を恐れた児相が極端な対応を取るケースが増えるかも知れない。

 親を厳罰に処することで、虐待がもっと見えない場所で巧妙になされるかも知れない。

 イソップの「北風と太陽」の話は、とても良く人の心理を現していると思います。

 

 コタローの周りの大人たちは、

底なしの孤独を抱えながら、必死に強く生きようとしているコタローを

皆で温かい目で見守りながら、

自分たちの手で助けようとします。

 それぞれが少しづつ、自分のできる範囲の役割で・・・。

それを見つめるコタローの目の表情・・・。

 

 児童虐待の物語を、こんな優しい切り口で語ることが出来るんだと言うことが、

私には新鮮な発見でした。

 こんなふうな温かい眼差しを、一人ひとりが持つことが、

虐待を減らすことになるんじゃないか?

と個人的には考えているのです・・・。